創世記物語1(アダムとエバ)

聖書の物語

人間は、最初、サルのようでした。
狩りをして、獲物を取り、川に入って魚を取り、
木の実を食べて暮らしていました。

道具を使い、火を使うようになり、少しずつ農作が発展していきました。
人々の暮らしは豊かになっていきました。

今の中東地域、チグリス川とユーフラテス川のほとりにある「エデン」という場所がありました。
そこに、「アダム」と「エバ」という少年少女がいました。

アダムとは、一人の「人」という意味です。
人間はたくさんいたのに、なぜ神様はアダムを「初めての人間」と言ったのでしょう?
唯一絶対の神様を初めて信じた人だからです。

それまでも、人々はお告げや神秘的なことで様々な火の神、山の神を拝んでいました。
時には人の命を投げ込んで、竜神に捧げたりもしていました。

しかし、あるとき、まだ少年だったアダムは、気が付いたのです。
この世の中のすべてのことを一人の「神様」という霊が握っていることを。
見えない神様の存在に気付いた彼は、神に祈ったとき、彼はその心に神様の声を聞くようになりました。

その隣には「命」という意味の少女「エバ」がいました。
彼女が新しい命を宿して、神様を知る人々がふえていくと考えられたからです。

あの空、
あの海、
あの大地、
あの鳥、
あの獣、
あの木、
あの草、
あの魚、

アダムが見えるもの、触れる者に名前を付けていきました
神様が創造した新しい世界が
アダムの目の前に広がっていきました

動物と変わらないように見えた人間、
いったい私の生きる意味とはなんだろう?

そう思っていたアダムの心は神様との対話によって少しずつ変化していきました

少しずつ、人間らしい文明が発達していきながら時代が発展していきました

エバもまた、神様を信じる一人の少女でした。

そうして、神様は二人に言いました。
「私は、あなたという話し手にあえて本当にうれしい。
私を信じる世界で、やりたいことをして、
行きたいところへ行って、楽しく過ごしなさい。
あなたの行くところにいつも私が一緒にいって、助けるだろう。
だから、どうか私のことを忘れないでくれ、
長い間、私は赤ん坊を見つめるように人間を見つめてきた。
いつ言葉を話すのだろうかと眺めていた。
今日がそのうれしい日だ」

神様は、神様と言葉が通じる人間を待ち望んでいたのです。
ついに、アダムとエバを見つけた。
その喜びは計り知れないものでした。

ですから、神様はアダムとエバを「喜び」という意味の「エデン」の園へ連れてきました。

そうしておっしゃいました。

「私はこの地上と天の国を創造した神だ。
すべてのものは、作られたとおりに動いていく決まりがある。
春が来て夏が来て、秋が来て冬が来る。
そして春が来るように、すべての物事に順番がある」

エデンの園には数多くの木がありました。

「食べたいと思う木をなんでも食べていい。
やりたいことをなんでもしてみたらいい、あなたたちと私は、心が通じている仲だから。
しかし一つだけお願いがある。
真ん中の木、善悪を知る木の実だけは、今食べないでおくれ。
それはまだ、熟していないから、食べたらあなたたちに毒だ。
あなたたちがそれを食べて、大変なことになったらいけない。
いつか、本当においしく食べるその日まで、少しだけ待っていてくれ。
私のたった一つのお願いだ。
あなたたちがこの約束を守るのは、あなたと私たちの永遠な絆(きずな)を表すしるしだ。」

こうして、神様と人間は言葉を交わし、心を通わせる喜びの日を迎えたのです。

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