イスラエルの「野の花」

聖書の知識

また、なぜ、着物のことで思いわずらうのか。野の花がどうして育っているか、考えて見るがよい。働きもせず、紡ぎもしない。

マタイによる福音書/ 06章 28節

「心配しないで」という神様のメッセージとして有名な箇所です。

可憐な花々

皆さん、蜂蜜お好きですか?
殺菌作用があるとか、いろんな理由で注目されている健康食品の一つですね。
私は子供の頃、知り合いの養蜂家の方が作っていらっしゃる一升瓶に入った「レンゲ」の花からとった蜂蜜を食べていました。
蜂蜜は、どんな花から蜜をとってきたのかによって、微妙に味が違うんですよ。
百花蜜(ひゃっかみつ)というのは色んな花からとってきたという意味なんです。
その中でも、「レンゲ」の花からとった蜂蜜って、今ほとんど手に入らないんです。 なぜかっていうと「レンゲ」畑が減っちゃったからです。

レンゲやタンポポに代表されるように、「野の花」というのは、「可憐(かれん)」というイメージがありました。
つまり、小さくって、ひっそりと目立たなくって、でも踏まれても踏まれても強く生きていて、というような・・・。

花の聖地の奇跡

先日、2000年に放送されたNHKのイスラエルに関する番組、”イスラエル 花の聖地の奇跡が見たい”を見ました。

死海のほとりの砂漠地帯では、何年かに一度、春先に大規模な野生の花畑が出現するといわれており、奇跡の花畑を追うという番組でした。
私はこの番組で、イスラエルという国は、国土の60%が砂漠で、半年以上が全く雨の降らない乾季ということを初めて知りました。

番組の中では、
死海の周りに近づいていくにつれて砂漠が広がっているのだけれど、そのような場所に春の1週間程度だけ急に雨が降り、花畑が出現するのだとのことでした。そして、イスラエルの「野生の」花畑は日本では花壇に植えるような「チューリップ」や「シクラメン」、それにアネモネにめっちゃ似てる「ラナンキュラス」という花も咲くということを知りました。 (下の写真はイスラエルに咲くシクラメン)

Leonid RadashkovskyによるPixabayからの画像

イスラエルの「野の花」って、日本よりもずっとずっと過酷な環境の中で、凛とたたずむ割と「派手」な花たちなんだということを感じました。

シクラメンやチューリップって、中東の地域が原産地なんですね!
そして、イスラエルの輸出産業の柱の一つが「花」!

野の花のことを考えて見るがよい。紡ぎもせず、織りもしない。しかし、あなたがたに言うが、栄華をきわめた時のソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。

ルカによる福音書/ 12章 27節

この説教をされた日は、春爛漫の美しい日だったのかなと思いました。

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