ヨナのしるし

Bible Study

預言者ヨナ

預言者ヨナといえば、
1)ニネベの町へいって滅びることを伝えよといわれたが、行きたくない!と逃げていった
2)逃げていく途中で船が難破し、海に放り出され、魚に飲み込まれて魚の腹の中に3日間いて生き返った
3)仕方なくニネベの町にいって述べ伝えたらニネベの町の人が悔い改めた
4)ニネベの町の人が悔い改めたので、神様はニネベの町を滅ぼすのをやめた
5)神様がニネベの町を滅ぼさないといったので不満を言ったので、とうごまの木の葉を通して「私だって滅ぼしたいなんて思ってないよ」とヨナをさとす
というストーリーです。

神様のやることに文句を言ってみたり、逃げてみたり、終始表向きは「言うことを聞かない」「異色の預言者」として有名です。

ちなみに、どれぐらいの距離を逃げていこうとしたか・・・

この赤い線です(ヨッパからタルシシまで)。今から2500年以上前の話ですから、どんだけでしょうか!

なんせ神様の言うことを聞かないし、神様のやることに文句は言うし、ということで「わがまま」という代名詞が付きがちな彼ですが、別の側面でみると、ほんとに「実力者」だったという見方もあります。だって、神様に逆らってる民に対して、預言者が言って心を改めた、なんて、聖書の歴史上、ほとんど皆無です。しかも、40日もないような短い時間で、12万人もの民が言うことを聞いたなんて!!

ヨナのしるし

後にイエス様が彼のことを取り上げました。

邪悪で不義な時代は、しるしを求める。しかし、ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも与えられないであろう」。そして、イエスは彼らをあとに残して立ち去られた。

マタイによる福音書/ 16章 04節

イエス様をメシアとして認めてないユダヤ教のパリサイ派やサドカイ派の人が「(あなたがメシアなんだったら)奇跡を起こして見せてくださいよ」といったことに対してイエス様が答えた箇所です。

しるし、というのは「奇跡」という意味で使われる場合と「兆し」とか「前兆」という意味で使われる場合があります。
ヨナのしるし、とはここでは「奇跡」の意味です。

12章40節には、「すなわち、ヨナが三日三晩、大魚の腹の中にいたように、人の子も三日三晩、地の中にいるであろう」という記述が続いている為、
「イエス様は死んだあと3日後によみがえった(生き返った)」という奇跡しか見せるものがないといったんだ、と考えるのがキリスト教の通例のようです。
そこから派生して、もう一度メシアが来たら「復活=生き返る」と信じている人が多いわけです。

奇跡ばかり期待したらいけない

もし、キリストが来た時にみんな生き返ったら、怖くないですか?
ジェイソンとか、死人が墓の中から生き返るホラー映画みたいになっちゃいます。

イエス様は弟子たちを通していろんな箇所におっしゃいました。「肉体は死に、霊だけが生き返った」とはっきり書いておいたのに、どうしてそれを信じないのか分かりません。「しるしばかり信じてついて来る人たちだ」とイエス様が指摘なさいました。「一度死ぬことは、定めたことだ。」肉体は、みんな死にます。メシヤじゃなくたって誰だって、みんな地球上の人は死にます。

(総会長牧師の過去の主日の説教より)

ヨナがどうやって生き返ったのかについては、今なお本当のことはわかりませんが、生き返ったという奇跡以上に神様から見たら「ニネベの人々が悔い改めたこと」のほうが大きい奇跡だったと考えていいでしょう。

イエス様も、海の上を歩いたとか、水を葡萄酒に変えたとか、非現実的なことばかりが印象に残りますが、実際は「奇跡」を起こすことばかりしていたのではなくて、多くは普通の方法で神様のみ言葉を伝えておられました。

にせキリストたちや、にせ預言者たちが起って、大いなるしるしと奇跡とを行い、できれば、選民をも惑わそうとするであろう。

マタイによる福音書/ 24章 24節

よく、「あの人が私の過去を言い当てた」とか「過去に占ってもらったことが当たった」などと言って、やたらと信じる人たちがいます。
でも、そうやって、非現実的なことばかりを期待していてはいけない、地に足のついた現実の人生をいきていかなきゃ!とイエス様はおっしゃりたかったのではないでしょうか?

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