神様は、
もう、本当に私を信じる人は誰もいないのか、
と首をがっくり垂れてうなだれました。
正確に言えば、「神様」と呼ぶ人はいないわけではありませんでした。
けれど、「神様」と呼ぶだけで、実際には神様のことなど何も考えておらず、到底神様を信じているとは言えないような生き方をしていました。
その時、ふと神様の目に留まる人が一人いました。
ノアという人でした。
ノアとは「なぐさめ」という意味で、実際にノアと呼ばれていたのか、神様があなたが私を慰めてくれたから「ノア」だとおっしゃったのかは、今となってはわかりません。
けれど、ノアは、神様が見るとき、
どんなに世の中が悪くなっていっても
どんなに自分が損をしようとも
神様がおっしゃっていることを守ろうとして生きていました。
悪いことは悪いんだ、事情がどうであれ、いつも正しく生きようとしました。
そして、先祖から信じてきた神様をしっかりと信じ、祈る人でした。
ノアはすでに結婚して、3人の男の子がいました。
聞こえるかどうかわからないが、、
「ノアよ~」と一度呼んでみました。
すると、ノアの心に感動が来て、確かに聞こえました。
ノアは、心が清くて済んでいる人だったし、
世の中の様々な出来事を考えながら、
神様は心を痛めておられるだろうと
ずっと神様のことが頭から離れない人だったから
見えない神様の心が向けられたとき、はっきりと神様を感じることができました。
こうして、神様は1600年ぶりに、自分の心の中にあることを話せる話し相手を見つけました。
つらく重たい心だった神様は、
ノアの真心のこもった慰めの言葉に、一言、また一言、
口を開いてその心を通じ合わせるようになりました。
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