カルデヤのウル
カルデヤのウルとは、メソポタミア側の左側、現在のイラク地域に位置する場所だといわれています。
その王国はトルコのほうまで及んでいたとも言われていますが、はっきりしたことはわかっていません。
ウルと呼ばれる地域には、紀元前5000年頃に、ここに人々が居住するようになり、
アダムとエバが出現する今から約6000年前、紀元前4000年頃、ウル王朝は本格的な国となっていきました。
長い年月、ウルは月の神シンをあがめていました。
月の神シンが、ウルに恵みをもたらす約束をしてくれたという言い伝えが残っていました。
2000年もの長い間、ウルの国は大きく栄えました。
相変わらず、ウルは月の神シンをあがめていました。
月の神シンの神殿には王の娘が代々巫女として仕えていました。
セムの子孫「テラ」
イラクを含めたメソポタミア川の地域を流れるさまざまな神話の中で、多くの神々の像が刻まれ、それらを買い求めて日々の祈りをなす人々が多くいました。
この像を売り買いしていた商人の一人が、「テラ」でした。
彼の子が、のちに「信仰の父」と呼ばれるアブラハムです。
アブラハムは、世界の大きな宗教である「ユダヤ教」「イスラム教」「キリスト教」の2つの宗教で、「信仰の父」と呼ばれる人物です。
テラは、先祖を何代もさかのぼると、ノアの子セムにあたります。
しかし、ノアの時に信じていたような神を熱心に信じていたかどうかはわかりません。
アブラハムの誕生
しかし、この当時のウルの人たちは、月の神シンとともに、星を眺め、神々のご機嫌をうかがっていたのです。
月の神シンは遠い日々の運命を決める力を持っていると信じられており、シンが太陽をつかさどる神ウトゥと金星をつかさどる神イナンナを産んだとされていましたから、天の月と星々を眺めながら、未来に思いをはせていました。
星の動きを見ながら、大きな人物が生まれたときを予知していたのです。
ある日、星がさんさんと輝く夜がありました。
月と星の流れから、今の王を飲みつくす大きな人が現れたのだとうわさされました。
それを聞いた時の王、ニムロデは、生まれてくる男児のすべてを殺せと命令したため、アブラハムの母が荒野へ逃げ、洞窟の中で出産したという言い伝えが残っています。
後に成長したアブラハムを、ニムロデ王が彼を火の中に投げ込んでも、唯一絶対の神が彼を守り、傷一つなく出てきたという伝説を持っているほどの人物です。
アブラム、とはもともと、「父は高い」という意味で名付けられていましたが、エホバ神様は、彼に後に「多くの民の父」という意味になる「アブラハム」という名前を下さっています。
その名の通り、世界の大きな宗教である「ユダヤ教」「イスラム教」「キリスト教」の2つの宗教で、「信仰の父」と呼ばれる人物です。
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